- IME Version:
- Win10(V15)
- 2012
- 2010
- 2007
- V10
- 2003
- 2002
- 2000
- 98
- ([1]2021-5-5)
Microsoft の日本語入力ソフト IMEのシステム辞書に関する資料です。
◆ IMEとそのシステム辞書について分かっていることをまとめたものです。- 1. システム辞書を置くフォルダについて
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IMEのシステム辞書が入っているフォルダは2.に示すフォルダになっています。この場所はPCのログイン ユーザーが変わってもアクセスが可能なWindowsのシステム領域です。
しかし、ユーザーが作成したIMEのシステム辞書を入れておくフォルダについては、IME標準のシステム辞書フォルダと同じでなければならないということはないようです。マイドキュメントなどのユーザーフォルダに置いてあっても問題なく動作します。
例えばこのような使い方、
GoogleドライブというGoogleのクラウドサーバーを使っている方は多数いると思いますが、「Google backup and sync」アプリをインストールするとGoogleドライブと同期動作をするローカルPCフォルダが出来ます。IMEのシステム辞書をこのGoogleドライブのローカルフォルダ内に置いた場合、同じアカウントに同期する複数のGoogleドライブローカルフォルダでシステム辞書が同期するため、その中の1台のPCでシステム辞書の更新を実行すると自動的に他のPCでも更新されます。つまり、台数分システム辞書を更新する必要がなくなります。
PCに2つ以上のユーザーを設定してあり、そのすべてのユーザーが同じようにシステム辞書を使用する場合は、IMEのシステム辞書フォルダに辞書を置く必要があります。ユーザーフォルダを使用した場合は、他のユーザーからアクセスができないためです。
上記のシステム辞書をGoogle Driveフォルダに置く使い方は、Windows バージョン20H2 では出来なくなりました。IMEで認識はされますが変換結果に出てきません。
マイドキュメント、ダウンロード等のWindowsに既定で作られるフォルダでなければ正しく動作しないようです。(2021-5-5追記)
- 2. システム辞書フォルダの場所情報
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IME Ver15(Windows 10 標準IME)
▽ Windows 10 : C:\Windows\IME\IMEJP\DICTS
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IME2012(Windows 8,8.1 標準IME)
▽ Windows 8,8.1 : C:\Windows\IME\IMEJP\DICTS
-
IME2010(Microsoft Office2010 標準IME)
▽ Windows 7 : C:\ProgramData\Microsoft\IMJP14\IMEJP\DICTS
▽ Windows Vista : C:\ProgramData\Microsoft\IMJP14\IMEJP\DICTS
▽ Windows XP : C:\Documents and Settings\All Users\Application Data\Microsoft\IMJP14\IMEJP\DICTS
-
IME2007(Microsoft Office2007 標準IME)
▽ Windows 7 : C:\ProgramData\Microsoft\IMJP12\DICTS
▽ Windows Vista : C:\ProgramData\Microsoft\IMJP12\DICTS
▽ Windows XP : C:\Documents and Settings\All Users\Application Data\Microsoft\IMJP12\DICTS
-
IME Ver10(Windows Vista・7 標準IME)
▽ Windows 7 : C:\Windows\IME\IMEJP10\DICTS
▽ Windows Vista : C:\Windows\IME\IMEJP10\DICTS
-
IME2003(Microsoft Office2003 標準IME)
▽ Windows XP : C:\Program Files\Common Files\Microsoft Shared\IME\IMJP9\DICTS
▽ Windows 2000 : C:\Program Files\Common Files\Microsoft Shared\IME\IMJP9\DICTS
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IME2002(Windows XP,Microsoft OfficeXP 標準IME)
▽ Windows XP : C:\WINDOWS\ime\IMJP8_1\DICTS
▽ Windows 2000 : C:\Program Files\Common Files\Microsoft Shared\IME\IMJP\Dicts
▽ Windows Me : C:\Program Files\Common Files\Microsoft Shared\IME\IMJP\Dicts
▽ Windows 98 : C:\Program Files\Common Files\Microsoft Shared\IME\IMJP\Dicts
-
IME2000(Windows 2000・Me,Microsoft Office2000 標準IME)
▽ Windows 2000 : C:\WINNT\IME\IMEJP\DICTS
▽ Windows Me : C:\WINDOWS\IME\IMEJP\DICTS
▽ Windows 98 :
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IME98(Windows 98 標準IME)
▽ Windows 98 :C:\WINDOWS\IME\IMEJP98\DICTS
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IME Ver15(Windows 10 標準IME)
- 3. 使用できる辞書数の制限
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登録できるシステム辞書の総数には制限があります。また、同時に使用するシステム辞書数にも制限があります。
システム辞書に登録する際には、辞書数の確認もお忘れなく。特に、IME2000以前は6個と少ないため注意が必要です。
- IME Ver15・2012では、総数・同時使用できる辞書数とも??。ヘルプに見つけられませんでした。
- IME 2010では、総数・同時使用できる辞書数とも98です。
- IME 2007では、総数・同時使用できる辞書数とも30です。
- IME Ver10・2003では、総数・同時使用できる辞書数は14です。
- IME 2002では、総数・同時使用できる辞書数は15です。
- IME 2000・98では、総数は15、同時使用できる辞書数は6です。
- 4. 1辞書の収納最大語数について(IME Ver15・2012)
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PCユーザーが作成するシステム辞書は、IMEに付属している「ユーザー辞書ツール」を使って作成するのが一般的です。
IME 2010以前のユーザー辞書ツールでは25万語を超える辞書も作成できました。
しかし、IME Ver15・2012のユーザー辞書ツールで約20万語を超える語数の辞書を作成すると、異常な辞書が出来てしまい、辞書として使えないものになってしまう現象が発生します。
原因は不明ですが、ユーザー辞書ツールのシステム辞書作成プログラムに不具合があるのか、仕様上そうなっているのかのようです。
例えば、郵便番号辞書の都道府県名付+無は26万語を超える辞書になります。他の辞書を作成する際でも20万語を超えないように注意する必要があります。
- 5. システム辞書の互換性について
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IMEのシステム辞書はIMEのバージョンごとに違いますが、いくつかのバージョンは共通のシステム辞書になっています。
- IME Ver15(Windows10)とIME 2012(Windows8,8.1)のシステム辞書は互換性があります。
- IME 2010(Office2010)のシステム辞書と互換性がある辞書はありません。
- IME 2007(Office2007)のシステム辞書と互換性がある辞書はありません。
- IME Ver10(Windows7,WindowsVista)、IME 2003(Office2003)、IME 2002(WindowsXP,OfficeXP)のシステム辞書は互換性があります。
- IME 2000(Windows2000,WindowsMe,Office2000)とIME98(Windows98)のシステム辞書は互換性があります。
IMEのシステム辞書は、ユーザーが必要な辞書を作成して拡張することが出来るとても便利な機能です。
業界や団体など様々な専門用語がありますので、それぞれにシステム辞書を作成・インストールして使うと作業効率が格段に向上します。使い慣れた道具に育てていくのも大切なことです。
IME Tips『IMEのシステム辞書に関すること』更新記録
- 2021/05/05
- Google DriveフォルダにIME辞書を置く方法は使用できないに変更。
- 2020/07/31
- Ufuidotnet IME用郵便番号辞書の参考資料をIME Tipsとして変換